レジストレーションおよびドシエ管理を使用すると、特定のオブジェクトレコードで使用する関連トークンコンポーネントと、特定の機能を自動化する MDL コンポーネントを作成できます。ユーザがサポートされているアクションをトリガーすると、Vault は、トークンがそのトークンによって定義されたオブジェクトの関連レコードにどのように解決されるかに基づき、レコードを自動生成して入力します。関連トークンをフィールドマッピングを使用したオブジェクトマッピングにリンクすると、Vault は、トークンの解決に基づいて、ソースオブジェクトレコード内の同じ値を持つ、マッピングされたフィールドにも入力します。

MDL を使用して関連トークンを作成することもできます。MDL を使用して、関連トークンを変更したり、反復的な関連トークンにアクセス・作成したりする必要があります。詳細は RegulatoryOne コンポーネントタイプについてを参照してください。

関連トークンについて

トークンとは、Vault がトークンによって表される値と差し替える特定フォーマットのテキストのことです。関連トークンを使用すると、オブジェクト間の関係を有効にできます。事前定義されたトークンと同様に、関連トークンを使用すると、参照したい階層オブジェクト関係値の設定可能性をより高度に制御できます。関連トークンは、指定されたオブジェクト上の指定されたフィールドを指しています。関連トークンを使用すると、親子トークン関係を持つことができ、製品の階層全体にわたって値を表すことができます。

サポートされるアクション

次のアクションは関連トークンをサポートし、トークン解決に基づきレコードを生成または入力します:

  • レジストレーションデータの生成: レジストレーション項目のマップされたフィールドに、ローカル影響評価の既存のレジストレーション項目の値を入力します。関連トークンをオブジェクトマッピングにリンクして、Vault が入力するマップされたフィールドを指定する必要があります。
  • 要件の生成: 階層的製品関係を基準に、EDLEDL アイテムを伴うレジストレーション項目要件を生成します。関連トークンを オブジェクトマッピングにリンクすると、Vault は、マップされたフィールドを新しいレコードにも自動入力します。
  • レジストレーション項目の分割: ソースのレジストレーション項目から レジストレーション項目を作成して関連付けます。関連トークンを オブジェクトマッピングにリンクすると、Vault は、マップされたフィールドを新しいレコードにも自動入力します。

フォーマット

RegulatoryOne の関連トークンの形式は、Vault の他の場所で使用されるトークンとは異なります (例: メッセージ、ドキュメント番号、Vault 情報トークン、またはシステム管理オブジェクトレコード名)。関連トークンの使用方法によっては、中括弧で囲まれたトークンのラベル (「{Product}」など) またはトークンの API 名 (product__c など) のいずれかを参照します。

RegulatoryOne には標準の __v または __sys ネームスペース関連トークンが含まれないため、組織のニーズに最適な関連トークンを定義することができます。作成する関連トークンはカスタムトークンで、末尾に __c カスタムネームスペースが付きます。

関連トークンの定義で製品階層データモデルを使用する方法の例を以下のイラストで確認してください。

関連トークンの例

設定の概要

関連トークンを使用するように Vault を設定するには、以下の手順を行います:

  1. オプション: Vault がどのようにトークン解決を基準にフィールドを入力するかを定義するには、フィールドマッピング付きオブジェクトマッピングを作成します。関連トークンを使用してローカル影響評価のレジストレーションデータを生成する場合は、関連トークンを作成する前にオブジェクトマッピングを作成する必要があります。
  2. 適格な関連トークンを作成します反復トークンを作成するには、MDL を使用する必要があります。
  3. MDL で、すべてのサポートされるアクションルート関連トークンにリンクします。
  4. 関連するオブジェクトレコードと MDL コンポーネントを更新して、該当する関連トークンを参照します

オブジェクトマッピングとフィールドマッピングの定義

関連トークンを作成する前に、Vault が関連トークンに基づいて解決されるソースオブジェクトレコード内のマップされたフィールドに同じ値を自動的に入力するように、関連トークンにリンクする任意のオブジェクトマッピングコンポーネントを作成済みであることを確認してください。関連トークンを使用してローカルインパクトアセスメントのレジストレーションデータを生成する予定の場合は、あらかじめ定義されたオブジェクトマッピングにリンクする必要があります。

フィールドマッピングを使用してオブジェクトマッピングを作成した後は、新しい関連トークンを作成する際にオブジェクトマッピングセクションに該当するフィールドを入力することで、オブジェクトマッピングを関連トークンにリンクできます。ターゲットオブジェクトが選択するドロップダウンに一致するオブジェクトマッピングがないと、オブジェクトマッピングセクションのドロップダウンメニューは無効化されます。例えば、リクエストオブジェクトマッピングドロップダウンは、ターゲットオブジェクトの値が request__v であるオブジェクトマッピングがある場合にのみ有効化されます。

フィールドマッピングを含むオブジェクトマッピングの作成方法に関する詳細は、オブジェクトマッピングとフィールドマッピングの定義をご確認ください。

関連トークンの作成

関連トークンを作成する前に、そのトークンにリンクしたいオブジェクトマッピングをすでに作成済みであることを確認してください。関連トークンを使用してローカルインパクトアセスメントのレジストレーションデータを生成する予定の場合は、あらかじめ定義されたオブジェクトマッピングにリンクする必要があります。

関連トークンを作成するには:

  1. 関連トークンに進みます。
  2. 作成をクリックします。
  3. 固有のトークンラベルを入力します。
  4. このトークンが参照するオブジェクトの名前を入力します (formulation__v 等)。
  5. 任意の作業: トークンが使用される際にオブジェクトレコード適用される VQL 条件を入力します (例: formulation_classification__c="formula__c")。
  6. 任意の作業: トークンの説明を入力します。
  7. この関連トークンを使用するプランに応じて、フィールドラベルを入力します。
    • 要件を生成するには、トークンがオブジェクトの特定のフィールドを指すようにオブジェクトフィールドの名前を入力します。このフィールドは、トークンがレコードで解決する際にトークンのラベルとして使用されます。
    • レジストレーションアイテムを分割するまたはローカルインパクトアセスメントのレジストレーションデータを生成するには、オブジェクト「name__v」「title__v」などの有効なフィールドの名前を入力します。このフィールドは、Vault がレジストレーション項目レコードを生成し、入力する時は無視されます。
  8. 任意の作業: セクションで親トークン (例: 製品) を選択します。
  9. 親トークン参照フィールドタイプを選択し、現在のトークンに関連して親トークンが処理される方法を定義します。
    • 自己: このオプションは、トークンが参照するオブジェクトにトークン参照フィールドがあることを示します。
    • : このオプションは、親トークンで参照されるオブジェクトにトークン参照フィールドがあることを示します。
    • 組成: このオプションは、個別のジョイン、あるいはトークンが参照するオブジェクトに関係を持つ組成オブジェクトにトークン参照フィールドがあることを示します。
    • なし: このオプションは、トークンが親を持たず、親トークン参照フィールド ID であることを示します。
  10. 親トークンを選択します。親トークン参照フィールドタイプなしを選択すると、このフィールドは表示されません。
  11. 親トークン参照フィールドを入力します。親トークン参照フィールドタイプなしを選択すると、このフィールドは表示されません。
  12. 組成タイプのみ: 受信関係の親トークンオブジェクトおよび親トークン子フィールドを入力します。
  13. オブジェクトマッピングセクションで 1 つまたは複数のマッピングを選択することで、事前定義されたオブジェクトマッピングにこのトークンをリンク付けすることができます。これらのフィールドは、要件を生成するため、またはレジストレーション項目を分割するために使用される関連トークンに対しての任意のフィールドです。kono関連トークンを使用してローカル影響評価のレジストレーションデータを生成する場合は、オブジェクトマッピングのリクエストフィールド内でオブジェクトマッピングを選択する必要があります。Vault はトークン解決を基準にマップされるフィールドを自動入力します。オブジェクトマッピングフィールドのいずれかを入力する場合、オブジェクトマッピング上のソースオブジェクトは、関連トークンのオブジェクトと一致する必要があります。関連トークンの使用方法に応じて、該当するオブジェクトマッピングを適切なドロップダウンから選択します。
  14. 保存をクリックします。

反復関連トークンの作成

反復的な関連トークンを作成できるということは、これ以上追加レコードが作成できなくなるまで、関連トークンが指定されたオブジェクトの階層経由で解決すると作成される、すべての生成済みレコードに Vault が反復的な関連トークンを継続的に適用することを意味します。例えば、製品階層のすべての原材料に要件を生成する反復的な関連トークンを作成することができます。これには、処方組成物経由で製品階層の配合構成される原材料が含まれます。新規レコードの作成時に、または反復的なレコードの作成後に、関連トークンのVQL 条件が適用されるかどうかを指定することもできます。

MDL 内での反復関連トークンの作成方法に関する詳細は、RegulatoryOne コンポーネントタイプについてを参照してください。

ルート関連トークンへのアクションのリンク

該当するリレーショナルトークンを作成した後、サポートされているアクションを設定する前に、各アクションをルート関連トークンにリンクする必要があります。これを実行しない場合、ユーザがトリガするとアクションは失敗します。サポートされているアクションをルートトークンにリンクする MDL で関連トークン設定コンポーネントを作成する方法の詳細については、RegulatoryOne コンポーネントタイプについてを参照してください。

オブジェクトレコードおよび MDL コンポーネントにおける関連トークンの使用

関連トークンの作成後、特定のオブジェクトレコードおよび MDL コンポーネントに追加して、サポートされるフィールド内でトークンを使用することができます。RegulatoryOne レジストレーションおよびドシエ管理は、以下のフィールドで関連トークンをサポートします:

  • 要件オブジェクトレコードのトークンラベルフィールド
  • 要件オブジェクトレコードの名前フィールド
  • 分割ルールオブジェクトレコードの関連トークンフィールド
  • レジストレーション属性 (Registrationattribute) MDL コンポーネントの関連トークン (relational_token) 属性

要件における関連トークンの使用

関連トークンを使用してレジストレーション項目要件を生成するようにレコードを更新するには:

  1. 適切な要件レコードに移動します。
  2. 編集をクリックします。
  3. トークンラベルフィールドに、トークンラベル (例: 製品) を含めます。
  4. 名前フィールドに、トークンを波括弧の中に入れて (例: {製品})、適切なトークンラベルを含めます。フィールドにトークンとテキストの組み合わせを使用することができます。例えば、製品レコードが「口紅」でテキストが「SDS」の「{製品}」と呼ばれるトークンを使用するとします。そうすると、トークンが解決して、適切なレコードが新規作成されると、レコードの名前が「口紅 SDS」となります。
  5. 保存をクリックします。

分割ルールにおける関連トークンの使用

Vault がソースレジストレーション項目を関連する新規レジストレーション項目に分割する方法を決定する新規分割ルールレコードを作成する際、既存の関連トークンを参照する必要があります。

分割ルール階層出力構造とリンクして反復的な関連トークンにリンクする場合、レジストレーション項目の分割アクションは、新しいレジストレーション項目を作成し、関連トークンによって照会されたレコードの同じ階層をコピーするように関連付けます。例えば、ギフトセットにトラベルキットが含まれ、トラベルキットにローションが含まれている場合、ユーザは、そのギフトセットに対して階層的なレジストレーション項目を生成することができます。このシナリオでは、トラベルキットのレジストレーション項目は、ギフトセットのレジストレーション項目の子であり、ローションのレジストレーション項目は、トラベルキットのレジストレーション項目の子です。

レジストレーション属性における関連トークンの使用

ローカルインパクトアセスメントのレジストレーションデータの生成をサポートする目的で、MDL でレジストレーション属性コンポーネントを作成する際に、オブジェクトマッピングにリンクされている既存の関連トークンを参照できます。これは、ユーザがレジストレーションデータの生成アクションを実行したときに、Vault がレジストレーション項目に指定されたフィールドにどのように入力するかを定義します。

ジョブステータスとエラーログの記録について

ユーザが以下のジョブのいずれかをトリガーすると、Vault は、関連するジョブログにトークン解決に関する詳細と、ジョブインスタンス中に発生したエラーを追加します。

  • レジストレーション項目の要件の生成
  • レジストレーションの目的要件の生成
  • レジストレーション項目の分割

制限

関連トークンには以下の制限が適用されます:

  • ユーザがレコード生成をトリガーする際に、関連トークンが解決すると Vault は最大 100,000 件の要件および最大 35,000 件のレコードを作成します。
  • Vault は、要件に対して、最大 10 の関連トークン階層をサポートします。
  • Vault は、最大 100 件のルートレベル要件レコードをサポートします。

標準システム管理者または Vault 所有者のセキュリティプロファイルで、本書に記載されたすべての手順を完了することができます。お使いの Vault がカスタムセキュリティプロファイルを使用している場合、プロファイルに以下の権限が付与されている必要があります:

タイプ権限制御
セキュリティプロファイル管理者: コンテンツ設定: オブジェクト: 作成, 編集Vault オブジェクトを作成・変更する権限。
セキュリティプロファイルタブ: すべてのタブ: 関連トークン: 表示関連トークンタブを表示する権限。
セキュリティプロファイルページ: すべてのページ: 関連トークン詳細: 表示関連トークンタブで関連トークン詳細ページを表示する権限。
セキュリティプロファイルページ: すべてのページ: 関連トークンリスト: 表示関連トークンタブで関連トークンリストページを表示する権限。