重複コンテンツの検出は、誤って同じファイルを何度もアップロードするのを防ぐのに役立ちます。この機能では、ユーザがファイルをアップロードして新規ドキュメントを作成するたびに、重複コンテンツのチェックを実行します。
チェックサムフィールドについて
管理者が重複コンテンツの検出を有効化すると、Vault はすべての既存ドキュメントのソースファイル (表示可能レンディション以外) でチェックサムを実行し、ソースファイルのチェックサム値に基づいて各ドキュメントのチェックサムフィールドに入力します。
チェックサムは、ソースファイル内のデータビットの合計を表す数値です。Vault は、これを各ソースファイルの固有の識別子として使用します。
チェックサムフィールドは、すべてのドキュメントで使用でき、ドキュメントのレポート作成にも使用できます。
重複の自動検知について
新規ファイルをアップロードしてドキュメントを作成すると、Vault はアップロードされたファイルのチェックサムと、Vault 内の最新版の各ドキュメントとを比較します。保存ボタンは、Vault がこの処理を実行中は一時的に無効となる場合があります。重複が検出されなければ、ドキュメントのアップロードが続行されます。
重複がある場合、Vault は検出結果の合計数を表示し、ユーザがアクセスできるドキュメントを最大 5 件までリストします。ユーザに表示権限がない重複がある場合には、重複検出が通知します。
重複を表示し、アップロードを続行するか、あるいはアップロードをキャンセルして既存のドキュメントを使用することができます。
重複の自動検出のトリガー
Vault は、以下の状況で重複ファイルを自動チェックします:
- ファイルをアップロードして新規ドキュメントを作成する
- コンテンツプレースホルダーにファイルをアップロードする
下書きの作成、新規バージョンのアップロードまたはチェックインのアクションを使用してドキュメントに新規ファイルをアップロードする場合、重複検出は自動的に実行されません。ただし、Vault は、ファイルをアップロードする度にドキュメントのチェックサム値を更新します。
ワンクリックの重複コンテンツレポートについて
Vault には、ワンクリック重複コンテンツレポートが含まれています。ドキュメント情報ページとライブラリの各ドキュメントのすべてのアクションメニューからアクセスできます。このレポートを表示するには、そのドキュメントに対するドキュメントの表示権限が必要です。
ドキュメントインボックスの重複検出について
ドキュメントインボックスで複数のドキュメントを選択し、ソースファイルが重複していないかどうか 1 回のアクションですべてチェックできます。ドキュメントを選択してから、アクションメニューで重複の検出を選択します。Vault はページをリフレッシュして、重複があるドキュメントに対して赤いサムネールと「重複が検出されました」というメッセージを表示します。メッセージにカーソルを置くと、同じソースファイルを共有するドキュメントを表示することができます。
ドキュメント全体で重複を見つける方法
Vault のレポート機能を使用して、Vault 内で重複コンテンツのあるドキュメントを検索できます。これを行うには、以下のパラメーターを使用してレポートを作成します:
- レポートタイプ: ドキュメント
- レポート形式: 表形式
- グループ化: チェックサムフィールドを使用して、同じチェックサム値を共有するすべてのドキュメントをグループ化します
レポートは、レポートの閲覧者がアクセスできるドキュメントしか返しません。所属組織がすべての重複を検出する必要がある場合、すべてのドキュメントへのアクセス権限をもつ管理者がこのレポートを実行する必要があります。ただし、管理者以外のユーザにとっても、ドキュメント内に重複を見つけることができる点でこの機能は有益です。