Veeva Claims は、パッケージラベルに表示されるすべてのコンテンツを管理する権限を付与します。ブランドマーケティング担当者は、クレーム、ロゴ、会社住所または使用方法などのコンテンツを作成・管理したり、レベルやパネルごとにパックコピーコンテンツを整理することができます。
パックコピー管理により、ユーザがパックコピーをグローバルパックコピーとして指定し、複数の国の選択に基づいてグローバルパックコピーからローカルパックコピーを生成することができます。ローカルパックのコピーを生成する前に、ユーザローカライズされていない要素があるかどうかを確認できます。翻訳者は、要素のテキストを確認し、これらのローカライズされた要素の翻訳を提供できます。
パックコピー管理は、すべての Veeva Claims Vault で自動的に有効になります。Veeva Claims を使うと、アプリケーションデータモデルに対する編集と追加を行うことができます。これは、標準オブジェクトをカスタマイズしたり、カスタムオブジェクトを作成したり、オブジェクト関係を設定したりまた、ライフスタイルとワークフローのオプションを使用してビジネスルールを設定することもできます。
パックコピー管理オブジェクト
Veeva Claims はパックコピー管理をサポートするために、以下のコアオブジェクトを使用します:
- パックコピー (
pack_copy__v
): このオブジェクトはパックコピーを表し、パックコピーが適用される製品、パックコピーの国、パックコピーがグローバルかローカルかなどの情報を含みます。 - パッケージレベル (
pack_level__v
): このオブジェクトはパッケージレベルを表します。 - パネル (
panel__v
): このオブジェクトは、パックコピーパネルを表します。 - 要素 (
element__v
): このオブジェクトは、梱包に使用するテキストまたは画像のコンテンツを表し、言語、国、グローバル要素(ローカル要素用)、ローカル適応情報の要素に関する情報を含みます。 - パネル要素ジョイン (
panel_element___v
): このオブジェクトはパネルと要素オブジェクトを結合し、複数の要素を 1 つ以上のパネルに関連付けることができます。 - 国言語 (
country_language_mapping_object__v
): このオブジェクトは、各国に適用できる言語を表します。この情報は、ローカルパックコピーに翻訳が必要な言語を決定するのに使われます。 - ローカル適応ステートメントジョイン (
local_adaptation_statement_join__v
): このオブジェクトは、ローカル適応とステートメントオブジェクトを結合して、グローバルステートメントの複数の翻訳またはバリエーションをローカル適応できます。 - ローカルパックコピー要素翻訳セット (
local_pack_copy_element_translation_set__v
): このシステム管理ジョインオブジェクトは、ユーザが翻訳テキストを翻訳済みテキストを翻訳者ビューに入力する際に、グローバル要素レコード、ローカルパックコピーレコード、およびローカル要素レコードを参照し、Vault がローカルパックコピーで翻訳済みの要素テキストを表示できるようにします。
設定の概要
パックコピー管理を使用するように Vault を設定するには、以下の手順を行います:
- オブジェクトページレイアウトの設定
- 選択リストへの値の追加
- ローカライズパックコピーの設定
- オブジェクトライフサイクルの設定
- オブジェクトアクションの設定
- 任意: ユーザ入力オブジェクトの一括クリーンアップジョブの設定
- ユーザ権限の設定
オブジェクトページレイアウトの設定
ユーザが機能にアクセスできるように、オブジェクトページレイアウトを変更する必要があります。
パックコピー
パックコピーフィールドをパネルオブジェクトページレイアウトに追加することをお勧めします。ユーザが新しいパネルレコードを作成すると、該当する親の親となるパックコピーレコード (パネルレコードの親のパッケージレベルの親) が自動的にパックコピーフィールドに入力されます。このフィールドはシステム管理されるため、ユーザは編集できません。
パッケージレベルおよびパネルの定義
パッケージレベルおよびパネルの定義セクションはオブジェクトのページレイアウトセクションで、ユーザは単一のダイアログまたはページでパックコピーレコード、パッケージレベルレコード、パネルを作成することができます。パックコピーオブジェクトのページレイアウトにパッケージレベルおよびパネルの定義セクションを追加する必要があります。
パッケージレベルおよびパネルの定義セクションを追加するには:
- パックコピーオブジェクトページエディタで、セクションの追加をクリックします。
- パッケージレベルおよびパネルの定義を選択します。
- セクションラベルを入力します。
- 任意の作業: これらのライフサイクル状態にのみセクションを表示するフィールドで、1 つまたは複数のライフサイクル状態を選択します。このオプションは、ライフサイクルを使用するオブジェクトにのみ表示されます。
- 任意の作業: ヘルプコンテンツを入力してユーザに関連情報を提供します。このコンテンツはセクションラベルの下に表示されます。
- 完了をクリックします。
階層
階層セクションはオブジェクトのページレイアウトセクションで、ユーザはパックコピー、パッケージレベル、パネルのレコード間の階層関係を表示・移動することができます。階層セクションを以下のオブジェクトのページレイアウトに追加することが推奨されます: パックコピー、パッケージレベル、パネル。こうすることでユーザは、どのオブジェクトまたはセクションの階層をクリックしたかにかかわらず、階層ビューアにアクセスすることができます。
階層セクションを追加するには:
- 適切なオブジェクトのページエディタで、セクションの追加をクリックします。
- 階層を選択します。
- セクションラベルを入力します。
- 任意の作業: ヘルプコンテンツを入力してユーザに関連情報を提供します。ヘルプコンテンツはセクションラベルの下に表示されます。
- オブジェクトのセクションをデフォルトで展開して表示するには、デフォルトでセクションを展開を選択します。
- 完了をクリックします。
一括追加要素ユーザ入力
一括追加要素ユーザ入力オブジェクトは、ユーザがパックコピーに一括追加アクションを実行してパネルに要素を追加するときに、詳細 (手順 4) ページで使用されます。ユーザがパックコピーへの一括追加アクションを使用できるように、一括追加要素ユーザ入力オブジェクトページのレイアウトを変更する必要があります:
- パネル (
panel__v
) フィールドをオブジェクトページレイアウトから削除します。 - 選択パネル (
select_panel__v
) 管理フィールドをスライダー () アイコンで追加します。 - オプション: 不要なフィールドがあれば削除または非表示します。パックコピーと選択パネルフィールドを除くすべてのフィールドを非表示にするきおとをお勧めします。
選択リストに値を追加する
パックコピー管理には次の選択リストが含まれます:
- パックコピータイプ: この選択リストにはパックコピーのタイプを指定する値が含まれており、ユーザがパックコピーレコードを作成する際に使用されます。
- パックレベル: この選択リストにはパックレベルを指定する値が含まれており、ユーザがパックコピーの作成で使用します。
- パックタイプ: この選択リストにはパッケージタイプを指定する値が含まれており、ユーザがパックコピーの作成で使用します。
- パネル: この選択リストにはパネルのタイプを指定する値が含まれており、ユーザがパックコピーの作成で使用します。
- 要素タイプ: この選択リストには要素のタイプを指定する値が含まれており、ユーザが要素を作成する際に使用されます。
- パネルの場所: この選択リストにはパネル上の要素の位置を指定する値が含まれており、ユーザが要素を作成する際に使用されます。
- 言語 (
country_language__v
): この選択リストには、ユーザがローカライズされたパックコピーを生成するときに使用する国-言語マッピングの言語値が含まれています。この選択リストには、要素言語とステートメント言語にも使用される値が含まれています。
組織のニーズに合うように、これらの選択リストに値を追加することができます。
パックコピーのローカライズ設定
パックコピーオブジェクトには、パックコピーのローカライズアクションが含まれています。これにより、ユーザはグローバルパックコピーレコードからローカルパックコピーレコードを生成し、不足しているローカライゼーションを確認できます。ユーザは、パックコピーのローカライズダイアログで、指定した国のローカル要素プレースホルダーを作成する要素を選択できます。詳しくは、パックコピーのローカライズ設定 をご覧ください。
ライフサイクルの設定
Vault には要素オブジェクトとパックコピーオブジェクトのライフサイクルが含まれており、組織のニーズに合わせた設定ができます。
要素ライフサイクル
パックコピーへの一括追加アクションを設定するには、要素オブジェクトでライフサイクルが有効になっている状態で Vault を設定する必要があります。
パックコピーライフサイクル
パックコピーは、すべてのパックコピーオブジェクトレコードに適用されるオブジェクトライフサイクルです。新規-作成されたオブジェクトは、新規状態で開始し、その他に次の状態を持ちます: 承認済み、翻訳中、翻訳済み、却下。組織のニーズに合うように、カスタムライフサイクル状態を追加することができます。
状態変更を単純アクションとして設定および使用して、プロジェクトをある状態から別の状態に移動し、さらに固有のニーズに合わせてカスタムワークフローを設定することができます。
オブジェクトアクションの設定
パックコピー管理には、ユーザがパックコピーを管理するのに役立ついくつかのオブジェクトアクションが用意されています。
パックコピーのコピー
パックコピーオブジェクトにはパックコピーのコピーアクションが含まれており、ユーザはパックコピーレコードおよび関連付けられたパッケージレベルとパネルレコードをコピーできるほか、要素ジョインレコードを新規作成することができます。要素の場合、パックコピーのコピーアクションでは、コピーの作成元であるパックコピーレコードで参照される要素に新規ジョインコードが作成されます。最善の方法として、ユーザはコピー後に新規パックコピーレコードのタイトルを変更する必要があります。
パックコピーレコードのコピープロセスに関する以下の動作を確認してください:
- Vault は、コピーされたパックコピーレコードのタイトルに「Copy n of」を自動挿入します。
- コピープロセスはアクションを開始したユーザの権限に従うため、ユーザは自身に読み取りおよび編集アクセス権限があるレコードのみを表示・コピーすることができます。
- 設定によってパックコピーオブジェクトにオブジェクトタイプが有効化されている場合、値は一意である必要がありますとユーザは常に値を入力する必要があります (必須) の属性に選択された値の組み合わせに関するコピープロセスは、以下の表の詳細と同じになります。ただし、(基本オブジェクトタイプではなく) オブジェクトのみに値は一意である必要がありますとユーザは常に値を入力する必要があります (必須) の両方が選択されているフィールドの場合、Vault はコピープロセスでパックコピーとパッケージレベルのオブジェクトをスキップしますが、パネルレコードと要素ジョインレコードを作成し、フィールドをコピーします。
- 設定によって、パックコピーオブジェクトにオブジェクトタイプが有効化されているものの、オブジェクトタイプにパックコピーからコピー済みフィールドが有効化されていない場合、コピープロセス中にパックコピーからコピー済みの値は設定されません。
必須かつ一意の属性値のさまざまな組み合わせを持つパックコピーオブジェクトのカスタムフィールドについて、以下の表をご確認ください:
ユーザは常に値を入力する必要があります (必須) が以下の場合... | さらに値は一意である必要がありますが以下の場合... | その後… |
選択済み | 選択されていない | Vault はフィールドをコピーします |
選択されていない | 選択済み | Vault はパックコピーとパッケージングレベルレコードは記録しますが、フィールド値は記録しません。Vault はパネルレコードとエレメントレコードを結合し、フィールドをコピーします |
選択されていない | 選択されていない | Vault はフィールドをコピーします |
選択済み | 選択済み | Vault はコピープロセスでパックコピーとパッケージレベルのオブジェクトをスキップしますが、パネルレコードと要素ジョインレコードを作成してフィールドをコピーします |
パックコピーのコピーアクションを設定するには:
- 管理者 > コンテンツ設定 > オブジェクト > パックコピーに移動します。
- アクションタブで作成をクリックします。
- アクションの作成ダイアログでパックコピーのコピーを選択します。
- 続行をクリックします。
- 任意の作業: アクションの説明を入力します。
- 保存をクリックします。
要素の自動作成
クレームオブジェクトには、要素の自動作成アクションが含まれています。このアクションを設定すると、クレームレコードが指定されたライフサイクル状態に移行したときに、クレームタイプの要素レコードが作成されます。新しい要素レコードには、クレームフィールドで要素レコードが作成されたクレームレコードへの参照が含まれています。
要素の自動作成アクションを設定するときは、アクションの実行権限、要素オブジェクト の作成権限、およびクレームオブジェクトの読み取り権限が必要です。適切な権限なしでアクションを設定した場合、クレームレコードが指定されたライフサイクル状態に移行すると、アクションは実行に失敗します。
自動要素作成のプロセスに関する次の動作を確認してください:
- 新しく作成された要素の名前フィールド は作成中に自動的に生成され、要素タイプフィールドはクレームに設定されます。新しい要素レコードの他のすべてのフィールドは空白です。
- Vault で要素オブジェクトに対してオブジェクトタイプが有効になっている場合、新しく作成された要素レコードは、指定されたデフォルトのオブジェクトタイプになります。
- Vault にクレームレコードを参照する既存の要素レコードがある場合、アクションによって重複する要素レコードが作成されたり、既存の要素レコードが上書きされたりすることはありません。要素レコードは自動作成されません。
- 新しく作成された要素レコードには、関連付けられたグローバル要素がありません。
ビジネスニーズによっては、以下の作業を行うこともできます:
- このアクションを、クレームワークフローのシステムアクションワークフローステップとして追加
- クレームライフサイクル状態のエントリアクションとしてこのアクションを追加
パックコピーへの一括追加
要素オブジェクトにはパックコピーへの一括追加アクションが含まれており、ユーザが指定したパックコピーに関連する複数のパネルに要素を追加して、新しいパネル要素のジョインレコードの生成を可能にします。パックコピーへの一括追加アクションを設定するには:
要素オブジェクトにパックコピーへの一括追加アクションを割り当て、該当するライフサイクル状態のアトミックアクションセキュリティの既定値を適用するには、すべてのライフサイクル状態で有効チェックボックスをオンにします。
アクションをユーザアクションとして、要素オブジェクトライフサイクルの該当する状態に追加します。
パネル要素の階層コピーの設定
設定によって、ユーザがパネルと要素レコードをコピーするときに、関連する子パネル要素の階層をコピーできるようにすることができます。この設定は、パネル要素オブジェクトで、パネルと要素フィールドの階層コピーを許可チェックボックスをオンにします。
ユーザ入力オブジェクトの一括クリーンアップジョブの設定
ユーザがパックコピーへの一括追加アクションを実行すると、Vault によって一括要素ユーザ入力オブジェクトを使用してユーザのパックコピーとパネルの選択内容が収集され、詳細 (手順 4) ページでユーザが選択したパックコピーの一時一括要素ユーザ入力レコードが作成されます。
ユーザ入力オブジェクトの一括クリーンアップジョブは、パックコピーへの一括追加ジョブが実行される 24 時間以上前に作成された一時的なユーザ入力レコードを削除します。ユーザ入力オブジェクトの一括クリーンアップジョブを特定の時刻に実行するスケジュールを作成できます。このジョブは毎日実行することが推奨されます。また、このジョブはクレームおよびプロジェクトに関連する一次的なユーザ入力レコードも削除します。
ユーザ権限の設定
適切なオブジェクトとオブジェクトフィールドにアクセスするために、以下に示す権限に加え、ユーザに適切な参照と作成の権限が付与されていることを確認する必要があります:
パッケージレベルおよびパネルオブジェクトの作成
複数の関連するパッケージレベルとパネルオブジェクトのレコードを同時に作成し関連付けられるように、ユーザは以下のオブジェクトフィールドに対する編集権限が必要です。
- パッケージレベルオブジェクト: パックレベル選択リストフィールドとパックタイプ選択リストフィールド
- パネルオブジェクト: パネル選択リストフィールド
パックコピーアクションのコピー
パックコピーアクションのコピーアクションを実行するには、パックコピーオブジェクトに対する作成権限とパックコピーのコピーオブジェクトアクションに対する実行権限が必要です。また、ユーザはカスタムフィールドに対して参照権限が付与されている必要があります。
パックコピーへの一括追加アイコン
ユーザがパックコピーへの一括追加アクションを実行できるようにするには、一括要素ユーザ入力とパネル要素オブジェクトへの作成権限と、パックコピー、パックレベル、パネルオブジェクトへの読み取り権限が必要です。
パネル要素の階層コピー
ユーザがパネルと要素オブジェクトをコピーする際にパネル要素の階層をコピーするには、パネル要素オブジェクトへの読み取り権限が必要です。
階層ビューアおよびナビゲータ
階層セクションがユーザに表示されるように、ユーザに階層の少なくとも 1 つのオブジェクトに対して参照アクセス権限が付与されていることを確認する必要がありますが、階層のすべてのオブジェクトにアクセス権限が付与されていることが理想的です: パックコピー、パッケージレベル、パネル。階層の列がユーザに表示されるように、ユーザに階層の各オブジェクトの列に表示されるオブジェクトフィールドに対する参照権限が付与されていることを確認する必要があります:
- パックコピーオブジェクト: パックコピー ID、パックコピータイプ、タイトル
- パッケージレベルオブジェクト: パックレベル ID、パッケージレベル、パックタイプ
- パネルオブジェクト: パネル ID、パネル
ユーザが階層のいずれのオブジェクトにもアクセス権限を持っていない場合、ページレイアウトにセクションは表示されません。ユーザが階層のすべてのオブジェクトではなく一部のオブジェクトにのみアクセス権限を持っている場合、セクションは表示されますが参照アクセス権限を持っているオブジェクトのみが表示されます。特定のオブジェクトフィールドにアクセス権限を持っていない場合、列は表示されません。
オブジェクトタイプが有効化されている場合、ユーザはセクションが表示される階層のすべてのオブジェクトタイプに参照権限が付与されている必要があります。
関連権限
標準システム管理者または Vault 所有者のセキュリティプロファイルで、本書に記載されたすべての手順を完了することができます。お使いの Vault がカスタムセキュリティプロファイルを使用している場合、プロファイルに以下の権限が付与されている必要があります:
タイプ | 権限 | 制御 |
セキュリティプロファイル | 管理者: コンテンツ設定: オブジェクト: 作成, 編集 | Vault オブジェクトを作成・変更する権限。 |
セキュリティプロファイル | 管理者: 権限セット: 参照、作成、編集、削除 | ユーザの権限セットを変更する権限。 |
セキュリティプロファイル | 管理者: コンテンツ設定: オブジェクトライフサイクル: 作成, 編集 | オブジェクトライフサイクルを作成・変更する権限。 |